◇「君主online」の世界
今ではない、遠い未来の物語。
遥か太古に存在していた強大な科学文明が自己の文明の力で崩壊した後、世界は混沌に包まれ、生き残った人々は荒れた大地と無法の世界に放り出された。
しかし人々は皆で団結し、荒廃していた土地に人々が集まり始めて、小さな村が出来た。
更に年月をかけて村は街に、街は大きな都市国家へと変貌を遂げ、その中で独自の文化を築き上げていった。
そして権力者や貧富の差が出てきた頃、すべての都市国家を統べ、人々を導く英雄が生まれた。その名を「エナレット」という。
エナレットは文武に優れ、その統率力と穏やかで正義感の強い人望から、数々の武勲、功績を築き、やがて5人の仲間と共にエルマシア大陸を統治した。
この時生まれたのが「君主制度」である。
君主エナレットを中心に5人の大臣が執政を行うことで、エルマシアの政治・経済文化は大きく躍進を遂げた。
◇エルマシアとイクシア
過去の過ちを二度と起こさせないため、密かに科学の技術を封印しその監視を行っている者たちがいた。それがエルマシアのラティウス教である。
何代かの君主を経た頃、封印された力の存在を知ったイクシア大陸の皇帝が、「ラティウス」の奪還を目論み、黒の軍団と呼ばれる軍勢をエルマシア大陸に送り込む。
黒の軍団の侵攻に対し、君主は防衛隊を組織し、ラティウスの巫女「咲夜」と共に黒の軍団の侵攻を退けてきた。この世界ではもう何百年もの間そういった戦争が繰り返されている。
また黒の軍団が侵攻を始めた頃、イクシア皇帝の圧政に苦しむイクシアの民が自由なエルマシアの大地を知り、侵攻にまぎれて身を隠し、新天地を求めてやって来ることもあった。
◇大陸にはびこるモンスターと活躍する冒険者たち
黒の軍団もおとなしくなり始めた頃、世界には原因不明のモンスターが発生するようになっていた。
当時の君主は腕に自信のある冒険者へモンスター討伐の命を発する。
この政策により世界は冒険者で溢れるようになり、その結果、武器や防具、旅の必需品を中心に経済活動が活発となる。
また冒険者として大きな功績を上げたものが君主に就任するなど、冒険者は1つの可能性として大きな存在となった。
その後も、冒険者を相手に商売を行っていたものが絶大な富を築き君主となった例や、稀代の名刀や名銃など数々の逸品武器を輩出した製造者が君主に就任するなど、様々な人間が出生を問わず、実力によって出世を果たした。
安定して発展を遂げるエルマシア大陸。だが、その裏で再び黒い影が暗躍しようとしていた。
◇君の物語がはじまる
そして一人の冒険者としてエルマシアに立った君。
このエルマシアで世界の頂点に君臨するか、稀代の名職人として生きるか、腕一本で戦い抜く名将となるか、商売で富と権力を手に入れるか。
沢山の可能性を秘めた世界で、君は何として生きるのだろう。
その答えは君自身がこのエルマシアで探し出そう。この広大な大地で今、全てが創り出されていく…